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函館市元町末広町 重要伝統的建造物群保存地区について

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国指定重要伝統的建造物群保存地区(1989.04.21)

名称:函館市元町末広町( 港町)(はこだてし もとまち すえひろちょう)
指定範囲:14.5ha

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解説文: 北の海の玄関口の一つである函館は、幕末期から開港場として発展した。
安政6年(1859)長崎、横浜と共に我が国初の対外貿易港として開かれた港町である。
明治期の大火後、市区改正事業が行われ、このときに現在の伝建地区の原型が造られた。

明治、大正、昭和初期の和風、洋風、和洋折衷の町家や宗教建築、公共建築が建ち並び異国情緒豊かな町並みを形成している。

函館山の麓には、異国情緒が漂う町並が広がり、その中心部分が保存地区となっている。重要文化財の旧函館区公会堂(明治43年)や函館ハリストス正教会復活聖堂(大正5年)が高台に聳え、港沿いには煉瓦造の倉庫群がひろがり、その間に和洋折衷の独特な形態を持った住宅が点在して残る。

 函館市は、古くは松前・江差とともに「松前三湊」とよばれるなど、天然の良港として知られ海産交易の集散地として栄えてきた。
 寛政11年(1799)幕府はロシアの南下に対して蝦夷地を直轄領とし、函館には奉行所が置かれることになった。
 安政6年(1859)6月2日、函館は、長崎・横浜とともに我が国最初の対外貿易港とし開かれた。
 万延元年(1860)ロシアが大工町に領事館を新築、そこには附属の病院、聖堂等が建てられ、その周辺には、その後もカトリック教会やミッションスクールが建てられるなど、異国情緒豊かな町並みとして現在に至っている。

 また,函館のまちは,しばしば大火に見舞われているが、明治11~12年(1878~79)に襲った大火に伴う復興の市区改正事業は、函館の市街の構造を根底から変えることとなった。
 このときに、幅員20間の防火線街路として、基坂と二十間坂を拡幅整備したほか、幅員が6間や12間の街路が直通し、矩形の整然とした街路が誕生した。
 現在の伝建地区の原形は、この時につくられたもので、それ以降は、ほとんど変わっていない。

 その後においても、明治40年(1907)大正10年(1921)と大火に遭っているが、大火後の復興はめざましく、日本の伝統文化を表す和風の民家等のほか、開港以来の諸外国文化の流入とその中で育まれてきた市民意識を表すように、洋風あるいは和洋折衷様式の民家等が数多く建てられ、現在もその多くが当時の姿を残している。

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 このように、重伝建地区は「函館発祥の地」であり、函館が最も著しい繁栄を遂げた明治・大正・昭和初期に形成された町並みが、概ねそのままの形で継承され、異国情緒豊かな伝統的な町並み景観を呈している。  重伝建地区は、南西側に函館山、北東側に函館港がある山と海に囲まれた地域で、「函館発祥の地」として、函館が最も繁栄した明治末期、大正、昭和初期に建築された和風、洋風、さらには和洋折衷様式の建築物が多く残されており、これらが坂道、街路などと融合しながら、特殊ある町並み景観を形成している。  函館市では,昭和63年に「函館市都市景観条例」の前身である「函館市西部地区歴史的景観条例」を制定し、歴史的な特殊をよく表している地域120haを「都市景観形成地域」として指定し、中でも特に重要なところを「伝統的建造物群保存地区」として決定している。                        ーー函館市HPより転載ーー

函館は、本当に昔から火事が多い所だったようで、函館市の資料によれば、
記録にあるだけでも、安永8年(1779)から昭和29年(1954)までに30件あった
そうです。
大げさに言うなら、町中で過去に焼けなかったところが無いくらいです。

文化3年(1806)から明治2年(1869)までの間の火災記録は不明との事なので、
正確には、こんな数ではなかったでしょう。

全国でも、大火があった町を見聞きして来ましたが、こんなに多い所は初めて。

その都度、再生してきた函館のバイタリティも凄いですし、
その結果として、整然とした町割りと坂道、そこに寄り添う近代建築が醸しだす
独特の「函館の町並み」を造ってきたのでしょうね。


私が、函館を訪問したのは、カメラと建築探偵を始めて間もない1994年、1995年
以来、2013年で3度目になります。

ブログを始めた頃に、当時の写真はアップしてありましたが、
一度クリアして、以前の写真も織り交ぜながら、再度アップし直すことにしました。




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